2020.02

 

子どもの『今』を大切に

 

 

               主任保育士

 

 

お正月,たまたま通りがかったお花屋さんで ヒヤシンスの球根を見つけました。

 

 そういえば,小学校の時に水栽培したなぁと懐かしく思い,購入することにしました。ピンク,水色と色分けして販売されていたのですが,新しい年になったことだし,明るい色がいいかなぁと思い,ピンクを選びました。

 

さっそく,家にあった水栽培用の花びんに入れて育てはじめたのですが,日が経つにつれ,『あれ? これ・・・ピンク?』と開いてくる花びらを見て不思議に思うようになりました。

 

 そして,何日か経ったある日ぐんぐんと育ってきた花を見て・・・

  

『これ、どう見ても紫やん!』

そう!どういうわけか 紫色のお花が咲いたのです。

  

 でも,ピンクじゃなかったから ガッカリしたかといえば そうではなく,むしろ思ってもいない色の花が咲いたことが面白くて,何だか一層愛おしく思えたのです。

 

 そのヒヤシンスのお花は 先日しおれてしまいましたが,なんとその下からまた小さいお花が出てきて,今なお きれいに咲き続けてくれています。

  

 そんなヒヤシンスを見ていて,ふと思い出した本があります。

 

 児童精神科医の佐々木正美先生が書かれた『花咲く日を楽しみに』という本です。

(主婦の友社 発行)

 

 この本では先生が32の子育ての悩みに答えておられるのですが、その中に「待つ」という項目があり、こんなことが書かれています。

  

『何かを育てることの上手な人は、待つ力のある人です。 そして「待つ」ということは、「信じる」ということと同じ意味です。子どもというものは、土にまみれた球根のようなものですね。どんな花が咲くのかはわからない。けれど、きっと美しい花が咲く。それがいつかはわからなくても、信じて、日に当て、水をやり、ときには少し肥料を与える。大輪の花か、小さいけれど強い花か、わからないけれどきっと咲くと信じて、辛抱強く見守っていける人こそ、子育ての上手な人です』

  

『大切に育てた花が咲いたとき、その喜びはいかばかりかと思います。けれど、その時気がつくのです。本当に幸せだったのは、「どんな花が咲くのだろう」と思いながら待つ時間だったということに。』

  

 「待つ」ということは簡単なようで、とても難しいですね。

  心に余裕がないと待てませんし、忍耐力が必要です。

  

 お仕事をしながら日々子育てに家事に…と奮闘されているお母さん。

 きっと毎日クタクタで、夜 添い寝をしながら 自分の方が先に寝てしまった…なんてこともあるのではないでしょうか?  

  そんなお母さんに贈りたい詩があります。

  ニュージーランドの子育て支援施設で掲示されていた よみ人しらず(作者不明)の詩です。

 

『 Today  』 今日

 

 

                  伊藤比呂美 訳 (下田昌克 画)

 

                           福音館書店 発行

 

今日、

 

わたしはお皿を洗わなかった

 

ベットはぐちゃぐちゃ

 

浸けといたおむつはだんだんくさくなってきた

 

きのうこぼした食べかすが床の上からわたしを見ている

 

窓ガラスはよごれすぎてアートみたい

 

雨が降るまでこのままだと思う

 

人に見られたらなんていわれるか

 

ひどいねえとか、だらしないとか

 

今日一日、何をしていたの?とか

 

わたしは、この子が眠るまで、おっぱいをやっていた

 

わたしは、この子が泣きやむまで、ずっとだっこしていた

 

わたしは、この子とかくれんぼした

 

わたしは、この子のためにおもちゃを鳴らした、

 

それはきゅうっと鳴った

 

わたしは、ぶらんこをゆすり、歌をうたった

 

わたしは、この子に、していいことと わるいことを、教えた

 

ほんとにいったい一日 何をしていたのかな

 

たいしたことはしなかったね、

 

たぶん、それはほんと

 

でもこう考えれば、いいんじゃない?

 

今日一日、わたしは

 

澄んだ目をした、髪のふわふわな、

 

この子のために すごく大切なことを していたんだって

 

そしてもし、そっちのほうがほんとなら、

 

わたしはちゃーんとやったわけだ

 

 やらなかったこと、出来なかったことに焦点を当てて、自己嫌悪に陥っていませんか?

  全てを完璧にこなすなんて 到底無理なことです。

 

 仕事や家事ももちろん大事ですが、子どもとしっかり向き合える『今』というこの時をどうぞ大切にしてくださいね。母親として過ごした『今日』を肯定出来ますように…。

 

 子どもにとっては、お母さんが笑っていてくれることが何よりの幸せです。

  

☆ちなみに,この本の絵がこれまたとても素晴らしいのです。事務所に置いておきますので良かったら見に来てくださいね。

 

2020.01

「迎春」

 

🐭新しい年を迎えました。十二支で子(ね)年,干支(えと)は庚子(かのえね)です。

 

十二支にはそれぞれ季節があり,「子」の季節は「冬至」とされています。「冬至」は1年のうちで最も昼間の時間が短いのですが,言い換えればこの日から昼間の時間が長くなり始めるということになります。

 

つまり,「亥」の年に春に向けて備えていた種が芽生え,力強く育ち始めるのが「子」の年なのです。エネルギーに満ちた,活力あふれるイメージの「子」の年がやってきたのです。

  

さて,「子年」は一般的には「ねずみ年」と言われるのですが,ねずみは子孫繁栄を象徴し,子宝や蓄財のシンボルとされています。ねずみは繁殖力の高い動物なので,急激に増えていくことを例えて「ねずみ算式に増える」という言い方をすることがあります。

  

余談ですが,和算にはこんな等比数列の問題があります。ご存知の方も多いことでしょう。

  

「正月につがいのねずみが子を12匹産んだ。すると親と合わせて14匹になり,つがいが7組になった。2月にそれぞれのつがいがまた12匹ずつ子を産んだ。すると,子が12匹×7組=84匹,親は14匹,合わせて98匹になった。このように,毎月1度ずつ親も子の孫もひ孫も12匹ずつ産むとすると,12月には何匹になっているだろうか」

 

答えは何と276億8257万4402匹となります!驚くべき数字ですね。

  

調子に乗ってもうひとつ余談を。

 

ドラえもんのひみつの道具のひとつに「バイバイン」というのがあるそうです。物体にそのバイバインを1滴振りかけると,5分ごとに数が2倍に増えます。ただ,食べ物だったら食べてしまえばそれ以上は増えません。

 

のび太は栗まんじゅうが大好きなので,1個の栗まんじゅうにバイバインを1滴かけてもらいました。5分に1個のペースで栗まんじゅうを食べることができるのでのび太は大喜び。

 

でも,食べずに置いておくとえらいことになってしまいます。1時間で4096個,2時間で1677万7216個,3時間だと687億1947万6736個!!地球上が栗まんじゅうだらけになるのも時間の問題です。

  

正月早々余談だらけの文章になってしまいました。ただ,小学校でかけ算を習うようになったとき,ねずみ算やバイバインに興味を持って自分で計算しようとする子どもになってくれたら嬉しく思います。また,ねずみには「寝ず身」という当て字があるほど働き者のイメージがあるのですが,子ども達も何かに熱中して一生懸命取り組んでほしいと思います(睡眠不足は困りますが)。

  

今年も子ども達の輝かしい未来に向かって共に子ども達を育んでまいりましょう。

 

2019.12

 

「人権週間に思う」

 

 

 

 

 

 12月4日から10日間での1週間は「第71回人権週間」です。人権週間は世界人権宣言の意義を訴えるとともに人権尊重思想の更なる普及高揚を図るための期間です。

 

 世界人権宣言は国際連合が1948年(昭和23年)12月10日の第3回総会において,世界における自由,正義及び平和の基礎である基本的人権を確保するため,全ての人民と全ての国とが達成すべき共通の基準として採択しました。また,1950年(昭和25年)12月4日の第5回総会においては,世界人権宣言が採択された日である12月10日を「人権デー」と定め,全ての加盟国及び関係機関が,この日を祝賀する日として,人権活動を推進するための諸行事を行うよう要請する決議を採択しました。            ※以上,法務省のホームページより引用しました。

 

 

 日本では1949年(昭和24年)から,毎年「人権週間」を定め,その期間中,人権尊重思想の普及高揚に努めてきました。その人権週間が今年で何と71回目なのです。

 

と言うことは,この71年間,多くの国の多くの人々が人権を守るために尽力されてきたにもかかわらず,未だに人権の守られる社会にはなっていないということになります。

 

国内だけを考えたとき,多くの人権侵害事案は解消の方向に向かってはいるものの,まだまだ不十分です。さらに,近年増加してきた,もしくは表面化してきた問題もたくさんあります。それはいじめや児童虐待,ネット上の誹謗中傷,プライバシー侵害事案,過労死,各種ハラスメント,不当な差別などです。

 

 

さて,人間は一人で社会を変える力を持ち合わせていないと思います。でも,一人ひとりが自分のできることをしたとき,社会全体ではとても大きな力になるとも思います。

 

まず最初にできることは人権感覚豊かな家庭を作ることです。どうぞ,家庭の中でお互いの人権が守れているかどうかを確かめてみてください。ただ,「人権」といっても,そんなに難しく考える必要はありません。一人ひとりが違うことを知り,それぞれの違いを大切にすることから始めていただきたいのです。人権とは一人ひとりが生まれたときから持っている「自分らしく生きる権利」のことなのですから。

 

 

人権が大切にされていない家庭でよくあるパターンが,家庭の中で主導権を握っている人が自分の考えと違う考えを家庭の中で排除するパターンです。自分にできることは誰にでもできると思い込んで,できない家族を罵倒したり嘲笑したりするケースもあります。子どもは安心できる家庭で,自信を持って行動し,自由に生きる権利を有します。上記のような家庭で育った子どもは毎日不安で,自尊感情に乏しく,自由を奪われたも同然です。将来,どんな大人になっていくのでしょうか。とっても心配です。

 

 

「みんな違って,みんないい」を心がけ,みんなの人権が守られるような社会を目指してまいりましょう。私も人権週間にこそ,自分の言動や考え方を振り返ろうと思っております。

2019.11

 

『ごめんね』と『いいよ

 

 

あるとき,AくんがBくんをたたいたとします。たたかれたBくんは痛い上にとてもいやな気持ちになります。そこへ保育士が仲裁に入ります。

 

保育士「Aくんもたたかれたらいやだよね。良くないことをしたと気づいたら謝らなくちゃ」

 

Aくん「ごめんね」

 

Bくん「いいよ」

 

 

言語が発達途上にある保育園児同士のもめ事を解決するときの「謝罪」と「容認」の言葉です。このやりとりは小学校の低学年でもよく見受けられます。そして,多くの子は「謝罪」を受けて「容認」します。でも,中には仕方なく自分の感情に折り合いをつけて「いいよ」と言いつつも,まだ釈然としない子もいます。そんなとき,「いいよ」ではなく,「どうしてたたいたのかを教えてほしい」と言えたら素敵だなあと思いませんか。

 

 

「ごめんね」と言われたら「いいよ」とみんなが言っているから。「いいよ」と言わないと「謝ってはるのにどうしていいよって言わないの」って先生に叱られそうだから。納得できないけど,どう言ったらいいかわからないから。こんな思いを抱いたまま「いいよ」と言っている子どももいるのではないかと考えられます。

 

 

じゃあ,どうすれば思っていることがはっきり言えるような素敵な子にすることができるのでしょうか。それは幼いころから自分の思ったままに話しても受け止めてもらえる環境,安心して自分の思いを表現できる環境を与えてあげることです。

 

 

思った事を口に出すと叱られたり,言い出す間もなく大人の都合や高圧的な態度で指図されたりすると,子どもは物を考えなくなり言語能力も発達しにくくなります。多少のわがままであろうと幼い論理であろうと,まずは子どもの話をじっくり聴いてあげることが重要なのです。「どうしたいの」「どうするのかな」としっかり考えさせ,話をさせることが重要なのです。その話が身勝手であったり理屈が間違っていたりしたとしても最後までじっくり耳を傾け,子どもの話が終わった後に穏やかに諭したり話し合ったりするのです。大人が落ち着いて子どもの話を聴く姿勢を見せているうちに,「人の話を静かに聴く」という態度も身に付くはずです。

 

 

理想論を述べたかもしれません。日々の忙しさの中で落ち着いて子どもの話を傾聴することはかなり難しいことです。また,そう簡単に成果の出るものでもありません。私自身の子育ての経験からもそう思います。でも,「傾聴」を常に心掛け,自分の思いをきちんと相手に伝えることのできる子どもを育てようという意識を持っておくことは必要なことだと思います。

 

 

子どもが大人になったとき,世の中の納得できないことに対して何も行動出来ずあきらめの気持ちで日々を送るのか,しっかり思考して行動に移す人間になるのか,今の時期が分岐点かもしれません。簡単に「わかりました」と言わず,「何故そうするのかを教えてください」と言える大人にしてまいりましょう。そして,そんな大人になることが本人の幸せにつながっていくはずです。

2019.10

 

器用な手

 

 

太古の昔,人類は自然界から身を守るために様々な工夫や発明をしてきました。その中でも画期的なのが「火を起こすこと」だと私は思います。木々の枝と枝がこすり合わされて起こる山火事からヒントを得て,人類は摩擦熱で火を起こす技を発明しました。その結果,暖をとったり,明るくしたり,煮炊きをしたり,獣を遠ざけたりすることができるようになりました。画期的なことでした。その他にも衣服や住居,食器,狩りの道具,農機具など,素晴らしい工夫や発明がたくさんありました。それらはすべて自分の手で作り上げ,その技術を代々受け継いできたのです。世の中の人みんなが器用な手をもつ,いわば「職人」ばかりの世界だったのです。

 

 

その後,気の遠くなるような年月を経るうちに分業化が進み,生活に必要な物品はその製作を得意とする人が担い,自分の欲しい物があれば貨幣と交換して手に入れるようになりました。つまり,身の回りの物すべてを自分で工夫して作る時代ではなくなったのです。そして,今や多くの工業製品にコンピュータが搭載され,とてつもなく精巧かつ便利な製品が世の中に出回るようになりました。人間の知恵は素晴らしいと思います。

 

 

でも,これだけ進んだ世の中になったのですが,私は逆にとても不安です。

 

 

ひとつには,万一のアクシデントが発生したときに人々が日常生活を送れなくなる危険性があるからです。停電というアクシデントの場合,台風15号の被害を受けた千葉県の方々の悲惨な状況を見ればわかります。今の日本はあまりにも電気に頼りすぎていますので,停電が長く続けば生活の隅々にまで影響を及ぼしてしまいます。ガスの供給に問題がなくても多くのガス機器は電気を使っているので使用できません。シンプルなガスコンロや小型湯沸器なら使えますが風呂給湯器は使えません。ガスストーブなら使えますがガスファンヒーターは使えません。便利な生活に慣れてしまうとアクシデント発生時は苦労するのです。

 

 

 また,家庭で修理,修繕できる製品があまりないことも私の不安の一つです。昔の足踏みミシンなら電気はいらないし,修繕も日常的に行われていました。でも,今の多くのミシンは電気を使う上にコンピュータを内蔵していますから,家庭で修繕することは難しいでしょう。私の自動車ならバッテリー上がりのガソリン車をブースターケーブルで救援することができます。でも,ハイブリッド車ではそれができません。昔,私の父親は真空管を交換したりハンダごてで線をつないだりしてテレビを修繕していました。でも,今のテレビはどうやって修繕すればいいのでしょうか。電気屋さんに持って行くと大抵は買い替えを勧められることでしょう。

 

上記は今の世の中ではどうしようもないことがほとんどですが,私が一番不安に思っている事は「器用な手をもつ人が減ってきたこと」です。そう言う私も器用な手は持っていません。先天的な原因はDNAなのでしょうが,後天的な原因は小学校に上がるときに起こった全国的な「小刀(肥後守)の所持禁止運動」と「プラモデルの流行」であると思われます。当時,私より少し上の年代の子どもは自分用の小刀を筆箱に入れていて,鉛筆を削るときに使ったり木の枝を削って遊び道具を作ったりしていたものです。でも,私の世代あたりから危険であるとの理由で全国的に禁止の風潮が広がりました。時を同じくしてプラモデルが流行りました。自分で考えて木を削るのではなく,添付された設計図通りに部品をセメダインで貼り付けると飛行機や自動車などの模型が出来上がるわけです。そこには創造力も工夫する力もあまり必要ではありませんでした。

 

 

 この便利すぎるほど便利な世の中,子ども達はゲーム機やコンピュータを操作する能力や技能は持っていますが,物を作り上げる力は未熟だと思います。太古の昔に戻ることはできませんが,工夫し,発見し,自分の手で物を作り上げる能力を身につけさせたいと思っています。まずは,電気で動く鉛筆削り器が停電のために使えなくなっても,小刀やカッターナイフで鉛筆を削ることができるようになってほしいものです。

 

 

 

2019.09

 

「小学校入学(就学)に向けて」

 

 

 

 ついこの前お正月を迎えたばかりだと思うのですが,いつの間にか入園式が終わり,令和の時代となり,藤組さんのお泊まり保育やプールの季節や地蔵盆も終わりました。月日の経つのは早いものです。

  

さて,お子達が保育園を卒園されると,次は小学校入学(就学)です。保育園の時期は長いようで意外と短いものです。ご卒園が近付いてくるとお子達は勿論のこと親御さんも,楽しみではあるものの心配事があれやこれやと浮かんできて心穏やかではなくなるようです。人間は経験のない事や見たことのない物に不安感を抱く生き物ですから。

  

不安感を解消するための一番の近道は入学される予定の小学校に機会あるごとに足を運ばれることでしょう。経験を増やすことが大切だと私は思います。

 

小学校在学中のごきょうだいがおられる場合は参観日や運動会,学習発表会(学芸会)などに連れて行かれると,お子達は自分が通うことになる小学校の校舎や運動場の大きさや広さに慣れるはずです。最初は規模の大きさに面食らうでしょうが,徐々に慣れてきます。「小学校の先生」という存在にも馴染むことでしょう。

 

在学中のごきょうだいがおられない場合は地域の行事を活用してください。盆踊り,夏祭り,区民運動会等の機会ですが,小学校が選挙の投票所になっている場合も学校の様子を観察させることができます。

  

次に大切なのは登校路を歩いて行き来する経験です。集団登校のある学校もない学校もあります。現代社会では多くのご家庭にマイカーがありますので,どうしても歩道や路側帯を歩く経験が少なくなります。安全面からも必要な経験なのですが,実は歩いて登校するために必要な体力をつけることも実に重要なのです。

  

小学校に入ってしばらくの間,給食後の5時間目に居眠りをする児童が少なからずいます。保育園のお昼寝の時間がその原因だとお考えの方もおられるようですが,ちょっと違うと思います。生涯にわたっての体づくりの為に保育園児のお昼寝はとても大切なものです。それより,居眠りの大きな原因は体力不足と緊張からくる疲れだと考えています。

 

新1年生の体力不足は明らかです。だって,保育園児の多くは送迎時にほとんど歩きませんから。恐らく多くの子どもは休日にもあまり歩かないでしょう。それなのに,小学校に入ると重いランドセル(ランリック)を背負い,手にも体操服等の荷物を持ち,子どもにしてみれば果てしない道のりをクルマに気をつけながら毎日毎日歩かなければならないのです。雨の日は傘や長靴という要らないオマケも必要です。

 

小学校に入る前に必ずつけてあげなければならない力はひらがなやたしざん,ひきざんの力ではありません。体力そのものなのです。長い距離を歩くことのできる体力なのです。

  

他にも不安はたくさんあると思います。お勉強についていけるだろうか。お友達と仲良くできるだろうか。いじめられないだろうか,いじめないだろうか。これらすべてに解決法をお伝えする力は私にはないのですが,もしお子達の心身の発達に関わることでしたらご相談ください。一緒に考えさせていただきます。

  

すべての子どもが夢と希望に満ちて小学校の門をくぐることができますよう,心から願っております。

 

 2019.08

 

「保育料の無償化に伴って~続報~」

 

 長く続いた梅雨がようやく明け,いよいよ真夏がやってきました。長雨はとても煩わしいものですが,灼熱の太陽も困ったものです。四季のある日本ですから,春夏秋冬をそれぞれ工夫して生活していくしかありませんね。

 さて,園だより5月号でお伝えしました通り,今年度10月から保育料の無償化が実現されることがほぼ確実となってきました。ここでは,前回お伝えした概略を若干修正して再掲します。

 

 

対 象 者: 3~5歳児は全員が対象,0~2歳児のうち市民税非課税世帯が対象です。

          なお,3歳のお誕生日を迎えられた時からではなく,3歳児クラスになった時からで

          す。

副食材料費: 現在,3~5歳児は保育料に副食材料費(おかずやおやつ)4,500円を含めて市へ納めておられるのですが,それに見合う額を保育園に収めていただきます(実費徴収)。

その実費徴収額は月額を基本とします。また,アレルギー除去食等の特別食を提供する子どもについても,他の子どもと同じ徴収額となります。

0~2歳児は現状通り保育料の一部として徴収されます。

ただし,年収約360万円未満の世帯及び同時入所の第3子以降の子どもに係る副食材料費の徴収は免除になります。

実費徴収: 国が示している副食材料費のめやすの金額は4,500円です。以前は3,000円とされていた主食材料費(ご飯や麺類)のめやすの金額は示されませんでした。

 

  

 壬生寺保育園では給食費を以下のように設定し,10月から諸費に含めて集めさせていただきます。

 主食材料費   1食50円×土曜日を除く保育日数201910月なら22日なので1,100円)

          変更はありません。土曜日の主食材料費は従前通り本園が負担します。

 

 副食材料費   月額4,500円(国が示しているめやすの金額と同額)

            現在保護者の方が市へ納め,市から保育園へ給付されている金額です。

  

 さて,この「幼児教育・保育の無償化」は多くの子育て世代からは歓迎の声が上がっていますが,幾つかの課題があるのは事実だと思います。それは,制度の対象外となる保護者がおられること,副食材料費の負担は残るので所得の低い世帯ほど負担感が重くなること,無償化が保育ニーズを掘り起こして保育士不足に拍車がかかる恐れがあること,などです。今後,国や市レベルでの論議に期待したいところです。

  

また,保育時間を延長しても11時間までは無償化の範囲内なので,多くの保育園では延長の申請が増えることを懸念しています。本園といたしましても,4月のひまわり会総会で申し上げましたように,お子達に負担のかかることは控えていただきたく存じます。

ほとんどのご家庭の認定事由は「就業」です。「保育時間を伸ばして,買い物を済ませてから迎えに行こう」とか「上の子の習い事の送り迎えがあるから,その間も預かってもらおう」などとお考えになる方はおられないとは思いますが,認定事由以外の理由での保育は致しかねますので,どうぞご理解くださいますようよろしくお願い申し上げます。

 

2019.07

 

「赤は女の子の色?」

 

 

今どき「女の子のランドセルは赤色でなくっちゃ!男の子は黒だよね!」なんてことを言う方はおられないと思いますが…。いやいやわかりません。おられたならこの拙文はお読みづらいと思います。ご容赦ください。

  

私は昭和40年代からつい4年ほど前まで小学校に勤めていました。その40年近くの間に男の子と女の子の間にあった人権の垣根が少しずつ取り払われていきました。つまり,「男女平等教育」が徐々に進んだのです。

  

今は教室の座席はもちろんのこと,朝礼の時も男女別の列で並ぶことはあまりありません。男女別で並ぶ理由がないからです。「美化委員会は男子2名女子3名」「運動委員会は男子3名,女子2名」なんて男女別の割り当て人数があった頃もありましたが,今では男女同数はあまり意識されません。授業中の呼称は男女とも姓に「さん」を付ける学校が多くなりました。これは教師からだけではなく,子ども同士も「さん」「くん」を使い分けません。つまり,学校教育活動中に男女を分けて指導することは稀な事なのです。男女別で思い浮かぶのは身体計測や定期健診の時ぐらいのものです。

  

男女平等教育が進む中で特筆すべき改革は卒業式の並び順が男女混合の名簿順になったことだと私は思います。卒業式も以前は男女別の座席に座り,そのクラスの男子全員が名簿の順に卒業証書を授与された後で女子に授与されていました。多くの人がそれは当たり前だと思い,何の違和感も感じない時代が永く続きました。でも,平成に入る頃から「それはおかしいのではないか」という声が教師の中であがり始めました。そして,各学校で何年も論議された後,念願の男女混合名簿が導入されたのです。今では恐らくすべての市立小学校で男女が混ざった名簿の順で卒業証書を受け取っているはずです。男女間の人権の垣根のひとつが取り払われた好例です。

  

また,道徳等の授業で「男の仕事,女の仕事」が取り上げられることが多くなりました。学校や学年によって授業の進め方は違うのですが,基本は「男の仕事とか女の仕事ってあるのだろうか」から始まります。教師はトラック輸送や野球,サッカー,看護,保育等の画像を順次提示し,子ども達のつぶやきを基にして暫定的に男女別に黒板に貼ります。そして,そこから話し合いが始まります。子ども達は「女の人がトラックを運転してはるのを見たことがあります」「女の人のプロ野球もあるよ」「ぼくの保育園に男の先生がいはったよ」等と活発に意見を出し合います。その中で教師はトラックを運転する女性や女子プロ野球の選手,男性保育士等の画像を提示していきます。その話し合いの後,「男だけの仕事や女だけの仕事ってほとんどないよね」という結論になり,「男だからとか女だからとかいった決めつけは良くありません」とまとめるのです。

  

 子ども達は小学校で「男女平等」を学びます。でも,その子どもの家庭や地域が「男女不平等」だったら,その学習は身に付きません。せっかく正しいことを学んで帰った子ども達が現実とのギャップに悩み,混乱するようなことは避けなければなりません。勿論,多くの大人は敢えて「男女不平等」を子ども達に学ばせようとしておられるわけではないと思います。でも,体に染みついた言葉や考え方が何気なく子どもの前で出てしまうことがあるのでしょう。例えば「お母さん座り」と「お父さん座り」です。正座とあぐらのことですが,お母さんは正座で,お父さんはあぐらと決めつけているからこのような言葉遣いになってしまうのです。女はつつましく男は豪快に,と言っているようです。女性があぐらをかいている姿を,子どもはどう受け取るでしょうか。漫画の〇〇〇さん一家ではそうかもしれませんが,今はこの漫画が描かれたときとは時代背景も人権の捉え方も違うのですから,子ども達には正しい言葉を教えてあげてほしいのです。

  

 以前もこのコーナーで書きましたが,親は子どもにとって生きた教科書です。その教科書には正しいことが書かれていなくてはなりません。私も含め,世の中の大人が正しい教科書になれるよう,努力してまいりましょう。

2019.06 先日の講演会の内容を主任保育士がまとめ,園だよりに掲載しました。

2019.05.01

 

「令和時代の幕開けです」

 

 平成から令和の時代に移りました。日本が戦争に参加しなかった平成を受けて,平和な時代が続くことを念願します。しかし,地球上では種々の紛争が今もなお続いていることを忘れてはなりません。日本はそれらの争いに加担することなく,平和に貢献できる国にならなければなりません。その為に,次代を担う子ども達が命を大切にする心を持たなければなりません。そんな子どもを育てることができるよう,ご家庭との協力関係をさらに構築したいと考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

2019.05

 

保育料の無償化に伴って

 

 とってもいい季節になってきました。あちこちできれいな花が咲いています。子ども達の笑顔もです。 さて,今年度10月から保育料無償化が実現されるようです。ここでは,その無償化について現時点でわかっている内容を整理します。

 

 

 

対象者:3~5歳児は全員が対象です。0~2歳児のうち市民税非課税世帯が対象です。

 

       なお,3歳のお誕生日を迎えられた時からではなく,3歳児クラスになった時からです。

 

 

副食費:3~5歳児は保育料の一部として副食費(おかずやおやつ)を市へ納めておられるのですが,それに見合う額を本園に収めていただくようになります(実費徴収)。ただし,年収約360万円未満の世帯や第3子以降の子どもに係る副食費の負担軽減策が国で検討されています。なお,0~2歳児はこれまで通り保育料の一部として徴収されます。

 

 

実費徴収:主食費(ご飯や麺類)3,000円,副食費4,500円が国から示されています。

 

 

 

 では,給食費を実費徴収させていただくようになった場合,「諸費」はどうなるのでしょうか。

 

 

 昨年10月の藤組の諸費は2,960円でした。内訳は以下の通りです。

 

卒園積立1,000円(6月~3月で計10,000円)

 

ひまわり会費500円(4月~3月で計6,000円)

 

絵本代410円(クラスや年度によって金額が違ってきます

 

給食主食費1,050円(1食50円×土曜日を除く保育日数21日※土曜日の主食費は本園が負担)

 

なお,貸し布団を申し込んでおられるご家庭は1,400円を加えて4,360円です。

 

 

 今年の10月は積立1,000円+ひまわり500円+絵本410円+主食3,000円+副食4,500円で,諸費の合計が9,410円となると予想されます。ここに貸し布団1,500円(今年度から100円値上げ)を加えると10,910円にもなります。さらに,園外保育の交通費が加わる月もあります。

 

 

 民営保育園は公立小学校とは違って給食に関わる人件費や設備費,光熱水費が市から出るわけではなく,すべて自園で賄わなければなりません。また,給食物資も公立小学校は全市一括購入して価格を低く抑えることができますが,民営保育園で各園がそれぞれに購入しなければなりません。ですから,本園では公立小学校の給食費と同じ金額では到底給食を提供することができません。でも,保護者負担はできるだけ軽減したく思っていますので,実費の額については今後園で検討してまいります。

今後,国や市から情報や指示がございましたらお伝えさせていただきますので,給食費に関してご理解よろしくお願い申し上げます。

2019.04.02

 

「桜が咲いて,子ども達を待っています♪」

 

 明日から壬生寺保育園の新年度が始まります。桜の花はきれいに咲いて,子ども達の登園を待ち受けてくれています。

 さて,5月1日からは令和となります。新しく,希望に満ちた世の中になるものと期待していますし,また私たち大人がそんな世の中にしていかなくてはなりません。園と保護者とが協力し合って,子ども達の明るい未来を築いてまいりましょう(^^)/

2019.03.28

 

「1年間お疲れさまでした」

 

 保護者の皆様方におかれましては,仕事と家事と育児の毎日で,息つく暇もなかったことでしょう。本当にお疲れさまでした。

 年度が替わったところで同じことの繰り返しが始まるわけですが,ここで一旦立ち止まっていただき,桜でも眺めてみてください。そして,お子達の成長した姿もじっくり眺めてみてください。きっと少しは気持ちが落ち着くはずですから。

 さて,この1年間,本園の保育活動にご理解を賜り,誠にありがとうございました。今後とも「子どもファースト」の精神でお子達の成長を支援してまいりますので,新しい年度も共に歩んでまいりましょう。

 1年間お疲れさまでした。そして,ありがとうございました。

2019.03.05

 

嬉しいお便り

 

 今日,たまたまお二人の園児のおばあ様からメールとお手紙をいただきました。共に心温まる内容で,私たち職員を労ってくださいました。

 至らない所も多々ございましょうが,今後も子ども達の成長を支援してまいる所存でございます。この場をお借りして御礼申し上げます。ありがとうございました。

 

 

2019.03

 

お母さんの手は魔法の手

 

                                      主任保育士

 

寒さの中にも少しずつ春の暖かい日差しが感じられるようになってきましたね。

 

いよいよ今年度も残りあとわずか。この一年を振り返り、一人ひとりが自分のペースで

 

大きくたくましく成長した姿をうれしく感じている今日この頃です。

 

 

 卒園を控えた藤組さんは、お昼寝もなくなり、いよいよ年生になるんだという気持ちを持ち、机やランドセル、文房具なども揃えてもらって毎日わくわくしていることと思います。

 

 

 でも はたして子どもたちの心の中は楽しみな気持ちばかりなのでしょうか?

 

 

秋から冬にかけて就学前健診や半日入学などで学校に行く機会がありました。

 

 子どもたちは園とは違う大きな校舎や校庭を見たり、学年が上の大きなお兄さんやお姉さんを見たりするだけで未知の世界に行くように感じ、「友だち出来るかなぁ?」「勉強わかるかなぁ?」「先生はどんな人かなぁ?」「学校までちゃんと行けるかなぁ?」など…いろんな事に思いを巡らせ、期待と同じくらい不安な気持ちもいっぱい出てきたのではないかと思うのです。

 

 

 大人でも引越しや就職、異動などによって新しい環境で生活をスタートする時は緊張しますよね? まだ経験の少ない子どもなら尚更です。

 

 同じように「この子大丈夫やろか?」といろんな面で心配されている保護者の方も多いのではないでしょうか? そして期待や焦りの気持ちから「そんなことしてたら1年生になれへんよ」とか「もうすぐ1年生やのにそんなことでどうするの?」とか…プレッシャーをかけるような言葉をついつい言ってしまいがちですが…そこはグッと堪えて言葉を飲み込みましょう。

 

 

 子どもはいろんな新しいことに遭遇する中で、一生懸命がんばっていこうとしています。そんな姿を認めて、ただただギュッと抱きしめてあげてください。

 

 

 東洋医学では、たった数秒抱きしめるだけで愛情ホルモン、幸せホルモンと呼ばれる「オキシトシン」が出るといわれていて、それには安らぎや幸福感を高める働きがあるそうです。

 

 

 何より、『お母さんの手は魔法の手』なのです。

 

 

 小さい時に熱が出ると、おでこに手を当ててもらったことを覚えておられますか?お腹が痛い時、ケガをした時に「痛いの痛いのとんでいけ~!」と言ってさすってもらった時の安心感も…。あったかいお母さんの手は痛みやしんどさを忘れさせてくれましたよね?

 

 

 その手で ただ抱きしめるだけでいいのです。     

 

 充分に甘えさせてもらった子どもは愛情というエネルギーを蓄え、外の社会に出て自立します。ギュッとすることによって お母さんも子どもからパワーをもらえると思いますよ!

 

 これは年長さんだけでなく、どの年齢の子どもたちにおいても言えることです。

 

 

 子どもたちが たくさんの愛情に包まれて健やかに育っていきますように…☆

 

 

 

 1年間 いろいろとご協力くださいまして本当にありがとうございました。

 

H31.02

 

「子育ての処方箋」

 

 

 

1年程前にスーパーでの出来事を紹介しましたが,子どもが親の言うことをきかない」ことって日常茶飯事ですよね。

 

弟や妹に優しくしようとしない。言葉遣いを良くしようとしない。テレビに夢中になって食事に集中しようとしない。なかなかお風呂に入ろうとしない。スマホを放そうとしない。着替えようとしない。寝ようとしない。「~しようとしない」のオンパレードです。ただ,もし親の言うことすべてを受け入れる子がいたとしたら,それはそれで将来的にとっても心配なことなのですが。

 

 

子どもが親の言うことをきかないのはどんなことが原因なのでしょうか。色んな原因が考えられますが,もしかすると,子ども自身が成長しようとしてもがいているのかもしれません。また,自尊感情が損なわれているのかもしれないし,親に大切にされていないと感じているのかもしれません。発達障がいがあって物音に敏感なのかもしれませんし,急な予定変更に抵抗があるのかもしれません。真剣に原因を探る必要があります。

 

 

 次に,子どもが親の言うことをきかないときはどうすればいいのでしょうか。「きたかぜとたいよう」の寓話ではたいようさんが簡単に勝っちゃいましたが,現実はそううまくいきません。と言って,睨んだり,怒鳴ったり,たたいたりして言うことをきかせようとすると,現象的には親の思う通りになるでしょうが,力づくで強要されない限り正しく動けない人間に育ってしまう恐れがあります。心に大きなストレスを抱えることにもなりかねません。ですから,やはり基本路線はたいようの暖かみや温もりで,子どもが自分から正しい行いをするように導くことでしょうね。しかし,それがまた難しい。

 

 

 このような場合の特効薬を私は持っていないのですが,漢方薬のようにじわじわと効き目が出てきそうな処方箋は持っています。それは,「親自身が自分の言動を振り返ること」です。産まれてまだ10年も経っていない子どもにとっての教科書は親です。子どもは親の生活習慣や思考回路,物事への対処方法などを,それがもし間違っていたとしても,正しいこととして受け取り,身に付けます。

 

 

生活リズムの乱れた親に育てられると,その生活リズムが正しいと認識します。自分と意見の違う人を攻撃したり排除したりする親に育てられると,色んな考え方に触れる機会を奪われてしまいます。欲しいものは何が何でも手に入れたいと考える親に育てられると,我慢する力が育たなくなります。人を愛する心が未発達の親に育てられると,人を大切にすることを知らないまま大きくなっていきます。言い訳ばかりする親に育てられると,困難にぶち当たったときに逃げることを選びがちになります。何かにつけてケンカ腰になる親に育てられると,過激な人格がどんどん育ってしまいます。自分勝手な振る舞いをする親に育てられると,周りの迷惑を顧みることができなくなります。

 

 

困っている人を見るとほってはおけない親に育てられると,人間愛に満ち溢れた行動をとるようになるでしょう。困難にぶつかるたびに我慢したり工夫したりして難局を乗り越える親に育てられると,その姿をいい手本として生きる力に満ちた人生を歩むことでしょう。贅沢しない親に育てられると,お金や物のありがたみを感じ,大切にする大人になるでしょう。

 

 幼い子どもの姿は親の生き写しです。子どもが言うことをきかないとすれば,それまでの育て方のどこかに課題があったのかもしれません。親自身の生き様に問題があったのかもしれません。大人の論理を優先させたのかもしれません。子どもに手を焼いたら,まずは親自身が自分の言動を振り返ることです。自分の考え方を振り返ることです。早く振り返らないと,この先困ったことにもなりかねません。不登校や引きこもり,家庭内暴力などという形で跳ね返ってくるかもしれないからです。急ぎましょう!

 

※もし,お子達に発達障がいの可能性をお感じになったら,こちらも早目に関係機関にご相談されることをお勧めします。何につけても早いに越したことはありません。

 

H31.01

 

『迎春』

 

 

 

 新しい年を迎えました。十二支で亥(い)年,干支(えと)は己亥(つちのとい)です。

 

 

イノシシの肉は栄養価が高いので,亥は無病息災の象徴とされています。また,目標に向かって猛進していく人を助ける火の神の化身とも言われていますし,猪突猛進なイメージから勇気と冒険の象徴ともされています。蛇足ですが,亥年は西暦を12で割るとあまりが3になる年でもあります。

 

 

ただし,気を付けなければならないのは地震です。過去の大きな地震の多くは亥年に発生することが多かったからです。主なものでは関東大震災(1923年),日本海中部地震(1983年),阪神淡路大震災(1995年),新潟県中越沖地震(2007年)と,被害の甚大な地震の多くは亥年に発生しています。勿論,単なる偶然だと思いますが,何にせよ災害への備えをしっかりしておくことが肝要でしょう。

 

 

 

さて,今年は亥年なのですが,元来,干支に使われる漢字は暦に使われ,季節によって移り変わる植物を表していたのだそうです。ところが,昔の中国で,干支を発明した人が動物の名前を当てはめ,普及させたのだそうです。

 

 

では,亥の本来の意味はどういうものだったのでしょうか。

 

 

亥年は十二支のうち最後の年です。十二支を植物の一生だとすると,子年で種子の中に新しい命が誕生し,戌年で成熟を終えて枯れ,亥年で種子となって次の一生への蓄積をするのです。飛躍の前の準備期間ですね。矢を放つ前の弓を引いた状態とも言えます。私なりに解釈すると,物事を成し遂げようとする前に実力をしっかりつけておくべきときなのだと思います。人間で言うと幼少期に当たるでしょう。この時期に健康な身体を作り,思考力やコミュニケーション能力を高め,来るべき時に力を発揮できるような子どもにしておかなければなりません。

 

 

亥年にちなんで,子ども達の輝かしい未来に向かって共に子ども達を育んでまいりましょう。

 

H30.12

 

「見つけることのできなかった子ども達」

 

 先月はご招待いただいていた近隣の2小学校の学習発表会にお邪魔しました。両校ともしっかりした演出で,子ども達がピカピカ輝く舞台でした。その中でも卒園児の活躍はとても嬉しかったです。「あ,照れ屋だったあの子がしっかり声を出している!」「緊張しがちだったあの子が伸びやかに躍動している!」「じっとしているのが苦手だったあの子がまっすぐ前を見て歌っている!」などと成長を喜びつつ観ていました。

 

 

ところが,保育園に戻り余韻に浸って卒園児名簿を見てみて驚きました。舞台にいることが明確にわかった卒園児は多くいたのですが,見つけることのできなかった子も何人かいたからです。勿論,髪型や体形に変化があったのかもしれないし,劇の衣装を身に着けていたから普段のイメージとは違ったのかもしれません。でも,私は恥ずかしい気持ちで一杯になりました。

 

 

そのとき私は,私が新規採用教員だった年の夏休みが終わろうとしていた時期のことを思い出しました。

 

ある先輩の先生が学級経営のヒントをくださいました。「今から何も見ないで君の学級の児童36人の姓名を紙に書きなさい。順序は気にせず,思い出す児童から順に書けばいい」「書き終わってからが重要だ。君は最後の方に書いた数人のことをあまり見ていない。2学期はしっかり見守り,大切にしてあげなさい」

 

これを実行に移したとき,私は驚きました。最初の方に書いた児童は「よく叱られる子」「よく発言する子」「学習や運動が苦手か得意な子」「給食を食べるのが遅い子」など,特徴的な児童だったからです。

 

 

そういえば,先程の「見つけることのできなかった卒園児」は「おとなしい子」「先生の指示通りに行動できる子」「あまりお友達ともめ事を起こさない子」「めったに泣かない子」「自分で自分のことができる子」でした。

 

 

穏やかで手のかからない子も,本心は様々です。泣きたい気持ちや憤慨する気持ちを抑え,色んなことを我慢しているのです。これからはそんな子ども達の気持ちにもしっかり寄り添うことができる人間になりたいと,学習発表会をきっかけとして約40年ぶりに心を新たにした私でした。

 

H30.11

 

 まごまご発表会を終えて」

 

 

 先日の「まごまご発表会はいかがでしたか?多くの祖父母,曽祖父母の皆様から「子ども達が生き生きと輝いていた」「知らない子を見ていても涙が出てきた」「遠くから来た甲斐があった」「来年も観に来たいから元気でいなくては」などといったご感想を賜りました。運営面に関しましては不案内や不手際がありましたが,次年度以降の課題とさせていただきます。

 

 さて,今回の発表会は多くのご家庭が核家族であるという実情を鑑み,子ども達と祖父母,曽祖父母の皆様の心の交流を図るのがねらいでした。親族への愛情が基本となって人間愛が醸成されると私は信じております。ですから,まずは親や祖父母,曽祖父母に親しみ,敬う子どもであってほしいのです。そのために,この発表会がひと役買っていましたら幸いです。

 

 

「読書の秋・・・」

主任保育士

  

先日,保育士が『絵本の力』というテーマの講演会に行ってきました。講師はえほん館店主のAさん。店舗での販売の他に,外部での展示販売や講演活動,そして,7年前からはS大学で非常勤講師として『絵本論』の授業も担当されています。

  

講演の中で,絵本を通しての親子の関わりのついてのお話があり,印象深い言葉がありました。

  

【 安心出来る場所,人,物の3つが揃った時,見たいと思える,「もう1回!」が出る 】

  

Aさんが毎年大学生に出されている宿題があります。それは,『誰かに絵本を読んでもらう』というもので,これまでの7年間で一番多い感想が・・・

 「小さい頃,親から絵本を読んでもらったことを思い出し,親からの愛情を改めて感じるきっかけになった」

 という内容のものだそうです。

  

大人は役に立つ,為になるといったことで絵本を選びがちですが,子どもにとっての絵本は常に楽しみに結びついたものであり,安心出来る場所で,大好きなお母さんにお気に入りの絵本を読んでもらう・・・これほど至福の時はないのではないでしょうか。

 

とはいえ,働くお母さんは毎日とても忙しくお疲れですよね?ですから,始めから終わりまでちゃんと読もうと思わず,時には話の内容がわかる程度に間を端折って読んでも良いと思います。

  

子どもにとって一番愛されたい人はお母さんです。私たちは保育士という専門職に就いていて,絵本を読む機会も多いですが,お母さんの読み聞かせには適いません。 

 

【 心の記憶は生きる力の元になる 】とAさんが仰っていました。お母さんとの至福のひと時が,どうか子どもたちの未来の力となりますように・・・。

H30.10

 

「子どもの欲求を満たしてあげていますか?」

 

 

 

 アブラハム・ハロルド・マズローAbraham Harold Maslow 1908-1970)というアメリカ合衆国の心理学者が「マズローの欲求5段階説」という理論を提唱しました。この理論は「人間は自己実現に向かって絶えず成長する生き物である」という仮説をもとに考えられました。

 

 ただ,この理論に対する批判もあり,必ずしも正しいとは限らないのですが,現在でも経営学や看護学,マーケティングでも使われていますので,子育てをしていく上でのヒントにはなるだろうと私は考えています。

 

 

 さて,この理論は「人間は右表のピラミッドの底辺から順に上の階層の欲求を満たそうとし,次第により高い段階の欲求を満たそうとする」というものです。

 

 

 まず第1段階の「生理的欲求」とは生命を維持するために必要な食べ物,飲み物,睡眠などを求める欲求のことで,これが満たされないと不安感や不快感,苛立ちを覚え,体調を崩すこともあります。子ども達には特に睡眠を満たしてあげてほしいと思います。

 

 

 この段階が満たされると次は「安全欲求」です。子ども達にとって家庭は安全で安心できる居場所でなければなりません。保護者に気楽に寄りかかることができ,いつでも家族に保護してもらえる家庭でなければなりません。家族が喧嘩ばかりしている家庭では,子どもは第2段階から次へ進むことができません。

 

 

 第3段階は「帰属欲求」です。「所属と愛の欲求」とも言います。孤独を避け,集団や組織の一員として存在したいとの欲求です。周囲から愛情深く迎えられたいとも望みます。子どもは家族と共に過ごしたり,何かを一緒にしたりすることで,この欲求を満たします。でも,「家族の一員だなあ」と感じられなければ孤独や社会的不安を感じてしまうので成長に弊害が出るかもしれません。

 

 

 「帰属欲求」が満たされると「承認の欲求」が出現します。子どもの場合,家庭への帰属意識が高まると家族に自分の存在を認めてほしくなります。この欲求が満たされると,自分は世の中の役に立つ存在だという感情が湧きます。満たされないと,焦燥感や劣等感,無気力感に苛まれてしまいます。そこで大事なのが親の関わりです。「よくやったね」と褒める。「しっかり考えられたね」と認める。「ありがとう,助かったよ」と感謝する。えらかったね」と労う。逆に,子どもが出来ないときに「へたくそ」「あかんなあ」「こんなこともできないのか」なんていう声掛けは,最後の崇高な段階に進めなくしてしまいます。

 

 

最後の「自己実現欲求」はあるべき理想の自分になりたい,近づきたいと願う欲求のことです。そう簡単に実現できるものではないのですが,そうなりたいとの欲求を持つことはとても大切な事です。ですから子ども達がこの欲求を持つことができるように,失敗を恐れないで挑戦する人間に育てなければなりません。失敗するたびに親から「ダメな子や」と言われていては子どもはチャレンジャーになれません。

 

 どうかお子達が第5段階まで進めるよう,しっかり応援してあげてください。

 

H30.09

 

「危険個所の補強・移設について」

 

 

 

6月18日午前7時58分,大阪府北部を震源として最大震度6弱の地震が起き,犠牲になった方も多数おられました。哀悼の意を表します。

 

 

さて,この地震を教訓としてクローズアップされたのがブロック塀です。

 

壬生寺保育園にもブロック塀があります。園庭の東側です。本園では地震の後すぐに建築士事務所に連絡し,危険個所の補強・移設について話し合いを重ねました。まだ工事の図面が仕上がっておりませんので確定ではありませんが,以下に概略をお伝えします。

 

 

園庭東側のブロック塀は隣家と共同で建築されたものです。かなり以前のことです。恐らく当時は建築基準法に適合していたのでしょうが,長い年月の間にその法が改正され,今回の調査では「要補修」との結果が出てしまいました。適合要件を満たしていない項目は「ブロック塀の厚さ」「控え壁(塀を支える壁)の長さ」「控え壁と控え壁の間隔」です。

 

 

そこで,補強の方針として,既存のブロック塀は隣家との共有物なのでそのままにしておき,その手前に新しく適合要件を満たすブロック塀を建設することにしました。このやり方ですと,菜園の位置こそ動かす必要がありますが,その他はほぼ現状のままです。

 

 

しかし,園庭には他にも地震対策として何らかの手立てが必要な個所があります。それはプールの北側にある,柵で囲まれた大きな石碑です。この石碑は狂言の記念碑で,大正年間に設置されたものだそうです。大災害の折りに万一この石碑が倒れたらブロック塀による被害どころではありません。ですから,関係の方々のご了解を得て園庭の北端に移設し,高さを抑えてしっかり固定し,柵で囲うことにしました。

 

 

しかし,石碑を移動させるには子ども達に人気の高いアスレチック遊具のある場所を通過させなければなりません。そこで,止む無くアスレチック遊具を撤去することにしました。そもそも本園のアスレチック遊具は老朽化しており,毎年補修しなければなりませんでした。更に,アスレチック遊びの中で起こった怪我に対する保護者の方からの苦情も届いていました。ですから,断腸の思いで撤去を決めました。

 

 

保育園では子どもの安心,安全が何より大切です。一日も早くこの補強,移設を遂行しなければなりません。しかし,大きな事業となりますので今すぐというわけにはいきません。工程が決まりましたらご報告申し上げますので,今しばらくお待ちいただきますようお願いいたします。

 

 

また,実際に工事が始まりましたら,子ども達の遊びを制約することになります。昨年度に続いてのことで,子ども達には大変申し訳なく思っておりますが,何とぞご理解くださいますよう重ねてお願いいたします。

H30.08

 

『好き』ということ

 

 

私は近頃「好き」という言葉についてよく考えます。偏った見方かもしれませんが,「好き」には2通りの意味があると思っています。その2通りを「好きA」「好きB」と名付けて,持論を述べさせていただきます。

  

「好きA」はその対象を大切にしたい,支えたい,という思いのこもった「好き」です。時には自分のことよりその対象の方を大事に思うこともあるでしょう。

 

それに対して「好きB」は自分からの一方的な「好き」であると区分けしました。「スポーツ観戦が好き」「音楽を聴くのが好き」「唐揚げが好き」などがその範疇に入ります。もちろん,「私は音楽というものをこよなく愛している。世の中の音楽を見守り大切にして音楽の発展に寄与しているのだ」という人もいらっしゃるでしょうが,多くの場合は「のんびり聴くとリラックスできる」「好きなシンガーの好きな歌を聴くのが私のストレス解消法だ」「名曲を聴いているとよく眠れるんです」という意味の「好き」だと思われます。

  

私は,この「好きB」が良くないと言っているのではありません。から揚げが好きだろうと餃子が好きだろうと何の問題もありません。私が問題だと思うのは「好きA」であるべきなのに「好きB」である場合です。

  

例えばペット。「ワンちゃんが好きだから癒されたいよ」「このネコちゃんを抱っこしてると落ち着くわあ」「もりもり食べるのを見てると気持ちいいな」だけなら「好きB」でしかありません。ペットに関して「好きA」に昇華させるには,そのペットの気持ちを大切にしたり,健康や安全のことを気遣ったりする温かい気持ちが大切です。更には,そのペットが病気したり老化が進んだりしたときにも同じ思いでいられるなら明らかに「好きA」でしょう。

  

例えばストーカー。人が人を好きになるのは自然なことです。そして当然「好きA」であるべきです。でも,自分が相手のことを好きになったからといって相手の気持ちも考えないでまとわりつくなんて,許せることではありません。人を好きになったら見返りをも求めない「無償の愛」であるべきだ,とまでは言いませんが,自分が満足する事だけを考えていては良くないでしょう。

  

例えば子ども。保育士がその仕事を選ぶ理由のひとつに「子どもが好きだから」が挙げられます。「子どもの笑顔が大好き♪」「子どもと一緒に居たら癒されます♪」「子どもって,とにかく可愛い♪」という思いから保育士の資格取得を目指す人が多いと推測します。でも,これは「好きB」ですね。動機としてはいいのですが,保育実習などを通じて「好きA」になってもらわなければ子どもが迷惑します。「好きだからこそ,ここでは我慢させよう」「好きだからこそ,良くないことをしたらきちんと叱ろう」「好きだからこそ,ルールを守らせよう」といった具合に,子ども達の長い人生の基礎を作り上げるという強い意志を持たなければなりません。このことはご家庭での子育ても同じです。皆さんは,好きだからこそ甘やかさず正しい方向に導いてくださっていますよね。

  

世の中の人が皆,「好きA」であるべきときに「好きB」にならないことを願います。

 

今回は非常に難解な文章で申し訳ありませんでした。

H30.07

 

 

ゲーム障害~続編~

 

 

 

カレンダーをめくったり,防犯カメラのモニターやコピー機の電源を入れたり,パソコンを開いてメールチェックをしたりするのが私の毎朝の職場のルーティーンです。それらに加えて,毎日ではありませんが,留守番電話のチェックもします。そこには納入期日等を伝える契約業者の音声が録音されていることが多いです。

  

ところが,月に1回程度,かすかに複数の人の声が聴こえる留守電が入っていることがあります。大人の女性と子どもの会話に聞こえたり,大人の男性の声が混ざっているように聞こえたりもします。私は内容がほとんど聴き取れない留守録をしばらくじっと聴いているのですが,数分経ってもその状態が続く場合は,申し訳ないのですが切って削除させていただいています。

  

私の想像が間違っていなければ,壬生寺保育園の園児がおうちの方の携帯やスマホをさわっているうち,いつの間にか発信履歴か着信履歴にたどり着き,次に発信ボタンを押してしまったのでしょう。そして,誰もが知らないうちに家庭内の会話が本園の電話機に録音されてしまったのでしょう。ただ,もしそうであったとしても,本園はナンバーディスプレイの契約はしておらず,着信時刻こそ表示されますが発信先の電話番号は表示されませんのでご安心ください。でも,携帯等から固定電話への発信ですから,高額の通話料が発生することは避けられません。しかし,そんな心配よりも,子どもが親のスマホを自由にさわれることがお子達の将来に暗い影を落とすのではないかとの心配の方がずっとずっと大きいのです。

  

さて,昨年度の園だより2月号に私は「ゲーム障害」というコラム(※)を載せました。そこには,世界保健機構(WHO)が「ゲーム障害」をWHOの『国際疾病分類』に加える見通しであると書いたのですが,新聞によりますと618日に「ゲーム障害」を新たな疾病として認定,依存症の一つとして『国際疾病分類』の最新版に加えたそうです。これによって,いよいよ各国が本腰を入れて対策を講じることになるでしょうし,そうあってほしいものです。

  

しかし,国の対策を待たずして私達にできることがあります。それは,ご家族のだれ一人として「ゲーム障害」や「スマホ中毒」「SNS中毒」にさせないということです。特に小さな子どもにはスマホやタブレット,できればパソコンをもさわらせないことが重要だと私は考えます。小さな子どもはスマホをさわっているうちに,もしくはおうちの方がスマホを使っているのを見ているうちに,「スマホにはゲーム機能があるんだ!」「スマホには面白いサイトがあるんだ!」ということに気付いてしまいます。子どもは大人以上に説明書なしで使いこなせるようになる能力があります。最初は冒頭で紹介したような失敗を繰り返しますが,いつしか興味のあるゲームやサイトをすぐに開くことができるようになります。

  

具体物を見たり触ったりして心身ともに成長すべき子ども達が,バーチャルな世界にのめりこんで依存状態になっていいはずはありません。子どもの幼少期に保護者が意識をしっかり持って子育てするだけでその危険性は防げます。就学前に子どもが我流で操作方法を覚えなくても,小学校に入ればパソコンやタブレットを正しく学ぶ機会は訪れます。個人情報流出の危険性とその防ぎ方,学習の為の情報入手の方法等について教育現場で指導してくれます。

  

小さな子どもがスマホの操作ができるのを見て「うちの子は賢い!」と喜ばないでください。どの子も興味さえあれば操作法ぐらい会得できるのです。それよりも,自然に親しませ,しっかり正しく思考させ,身の回りの自立を目指す子育てをお願いします。このコラムの趣旨をご理解いただき,愛情をもって子育てしてくださることを切に願っております。

  

※「ゲーム障害」のコラム…このホームページにバックナンバーがございます。

 

ナビゲーション(ピンクのリボン)の中の「過去の記事(H29年度)」

→園長の部屋H27.04

H30.02「ゲーム障害」

H30.06

 

園行事の再構成について

 

先月のこの欄でお伝えしたことについて園内で何度も意見を交わしました。その結果,子ども達の心と身体の健康を第一に考え,平常保育の充実を図るために以下のように行事を再構成することといたしました。

  

①運動会

 

 今年度は9月29日(土)に実施しますが,残暑厳しい時期なので,子ども達の健康と安全を守るため時間短縮などの工夫ができないものかと考えました。それと共に,上にきょうだいのいるさくら組さんともも組さんが終了時刻まで屋外で待っていなければならない状況についても話し合いました。

 

 そこで,従前は1種目ずつあったさくら組ともも組の出場種目をなくすことにしました。ただし,上にきょうだいがおられるご家庭や土曜保育を希望しておられるご家庭のお子達につきましては,給食こそございませんが朝から運動会終了時まで保育室にて保育させていただきます。 

 また,青組と藤組の「鉄棒・跳び箱」は親子競走の中に含めることにし,クラス対抗リレーの実施は断念します。加えて,親子競走はあまり凝りすぎることなく,親子がしっかり触れ合えるものを目指します。組体操は演技の高さを求めず,危険性を回避してまいります。

  

 内容はスリムになりますが,子ども達が一生懸命練習したり,練習の成果を発揮したりすることに変わりはありません。子ども達の心と身体を強くし,達成感を持たせるべく努力してまいる所存です。

  

②(仮称)敬老発表会

  

 10月20日(土)に実施する予定で計画を進めています。ちなみに,10月の第3日曜日は「孫の日」です。これは日本百貨店協会が祖父母と孫のコミュニケーションを深めることを目的に提唱し,日本記念日協会の認定を受けて1999年に記念日に制定されたものです。今年度は10月21日(日)が「孫の日」なので,発表会がプレイベントとなります。

  

 この日は祖父母や曽祖父母の皆様方をメインゲストとして幼児組の発表を楽しんでいただき,「孫の日」のねらい通りコミュニケーションも深めたいと考えています。 

 内容は,献灯献花,みんなでお歌,黄組さんのお歌,青組さんのダンス,藤組さんのダンス,藤組さんの和太鼓,職員劇,ゲストの皆様と一緒に手遊び歌などの予定です。

  

 なお,「敬老発表会」という名称では少々堅苦しく,ねらいもずれるので,「まごまご発表会」という名称にしようと考えています。新しいスタイルの発表会に,どうぞご期待ください。

 

H30.05

 

ひまわり会総会でお話ししたこと

  

先日の保護者会(ひまわり会)の総会で少々時間を取らせて頂き,おおよそ以下のようなことをお話しさせて頂きました。その場においでではなかった保護者の方々や祖父母等の方々にもお知りおき頂きたく,ここに紹介させて頂きます。尚,テープ起こししたわけではありませんので,割愛したり付加したりしておりますことをお断わりいたします。

  

 厚生労働省が厚生労働大臣告示として定めた保育所保育指針を平成30年2月に改訂しました。その中には「保育においては、子どもの育つ道筋やその特徴を踏まえ、発達の個人差に留意するとともに、一人一人の心身の状態や家庭生活の状況などを踏まえて、個別に丁寧に対応していくことが重要である」と書かれています。つまり,一律に「みんなと一緒にあれをしなさい,これをしなさい」と追い立てる保育を目指すべきではない,ということではないかと,私は解釈しました。本園では保育指針をしっかり守り,今後とも一人ひとりを大切にする保育に邁進してまいります。

  

 制服については,半ズボン着用で8,000円余り,スカート着用で10,000円弱が高価であり,しかも使用頻度が低いといったご意見を頂戴しています。しかし,制服は所属感を高め,いい意味での緊張感をもたらしてくれます。また,卒園式の際の服装に悩まれる必要もございません。当面は黄組に進級される際にご購入をお願いしたいと思っています。

  

七夕祭りや仮装パーティーのときの衣装が近年華美になってきています。今年度からは私服の持ち込みをなくそうと考えております(園だより3月号やHP「園長の部屋H30.03」参照)。

また,制作展は,特に乳児に関しては担任の作品の展示会のようになっていました。そこのところをきちんと見直し,子どもの作品をご覧いただけるように考えてまいります。

  

  水あそびが終わってすぐに9月末の運動会の練習が入り,運動会が終わったとたんに12月のおゆうぎ会に向けての練習が入り,その後すぐに2月のリトミック発表会の準備が始まる,というのが例年の流れでした。しかし,運動会や発表会が近づくと,どうしても指導の為に子ども達を追い込んでしまいがちです。のんびり過ごしたい子もたくさんいるのに,完成を目指すあまりどうしてもせかしてしまいます。それに,劇には主役や脇役があります。そこで,保育指針の精神にのっとり,思い切っておゆうぎ会をなくし,秋の過ごしやすい季節に園外保育やお散歩をたっぷり取り入れ,本来の保育に戻そうと思います。 

ただ,藤組の和太鼓の発表の機会も設けたいので,10月頃におじい様やおばあ様をご招待して披露したいと考えています。その時には1曲ずつになるかもしれませんが,黄組と青組の歌声も味わっていただく予定です。

  

  運動会の終了時刻が例年午後1時頃になっています。乳児組の出番が終わってもごきょうだいがいらっしゃるご家庭は,赤ちゃんと一緒に最後まで残らなければなりません。藤組の保護者の方には後片付けのご協力もお願いしています。しかも,当日は自家用車を駐車できません。公共交通機関で帰宅されるご家庭もおありでしょう。ですから,親子競技をなくすなどしてプログラムを見直していこうと考えています。遅くとも12時半には解散できるように考えてまいります。

 

また,小中学校での組体操がとても危険なのではないか,との議論があちこちで沸き起こっています。本園では今まで幸い事故がありませんでしたが今後の保障はありません。ですから,危険度の低いプログラムを考えていくつもりです。

  

4月14日に以上のようなことを述べました。趣旨をご理解いただき,ご協力をお願い申し上げます。

  

なお,最後になりましたが,昨年度のひまわり会の役員の皆様方には大変お世話になりました。ありがとうございました。

 

H30.04

 

ワクワク感あふれる春です♪

 

 

 

 ご入園,ご進級おめでとうございます。境内の桜が子ども達をお祝いしてくれています。今年度は17名の新しいお友達を迎え,藤組27名,青組26名,黄組27名,赤組26名,桃組22名,桜組12名の合計140名で壬生寺保育園の平成30年度がスタートします。

 

 

 春は気分が高揚する季節だと言われています。気温の上昇,多くの花の開花,入学・入園の行事などが要因でしょうが,理屈はさて置き,この「ワクワク感」は大切にしたいものです。お仕事や子育てで毎日くたくたかもしれませんが,時には立ち止まって桜の花びらに目を向けてみてください。きっと「なんか,いいな♪」って思えますよ。春の「ワクワク感」からパワーをもらってくださいね。

 

 

さて,子ども達にとってはお部屋が替わり,多くのクラスでは担任も替わるので,当初は戸惑うことも多いでしょう。登園時には保護者の方からなかなか離れようとしないかもしれません。でも,子どもの適応力を侮ってはいけません。恐らくそんなに時間がかかることなく新しい環境に慣れ親しんでくれるはずです。

職員も子ども達に負けないよう,子ども一人ひとりのお名前や好きな遊びなどを早く覚え,子ども達から信頼され親しまれるべく努力いたします。本園では何よりも伸びやかな保育をモットーとしています。人格の形成においてとても大切な乳幼児期に「優しく,厳しく,そして丁寧に」を心掛け,心の通った保育を進めてまいりますので,ご家庭のご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

 

また,子育てのことでお悩みのことがありましたら,どうぞお気軽に園にご相談ください。お子達に変わったことがあった場合もご連絡ください。ご家庭と園とでしっかり連携して,大切なお子達をまっすぐに育ててまいりましょう。

 

 

 職員一同,のの様(仏様)に見守っていただきながら,子ども達と一緒に笑顔で一年を過ごしていこうと心を新たにしています。ご理解とご協力とをどうぞよろしくお願いいたします。